株式会社BANDAI SPIRITS(榊󠄀原博社長)は「ガンプラリサイクルプロジェクトと他業種企業とのコラボ決定」を8月27日に発表した。環境活動でコラボするのは生活用品を扱う花王とライオン。BANDAI SPIRITSがこの両企業より再資源化した素材を譲り受けて、エコプラブランドのガンプラ製造に活用する。配合割合はガンプラ1体につき両企業の再資源化素材が5%ずつと、BANDAI側の素材が90%。そのガンプラはBANDAI SPIRITSが各地で行っているリサイクル学習の体験型イベント「ガンダムR作戦」で無料配布する。
BANDAI SPIRITSが2021年に取り組みを開始した「ガンプラリサイクルプロジェクト」は、ガンダムのプラモデル購入者から切り離して不要になったランナー(枠の部分)を回収し、エコプラブランドのガンプラへ循環させるのが活動内容。花王はそれよりも早い2015年から「リサイクリエーション」、ライオンも同時期より「ハブラシリサイクル」というサステナブル活動に取り組んできた。花王の循環対象はシャンプーなどの使用済み詰め替え用パック。それを再資源化し、ブロックなどの玩具や詰め替え用パックの生産へ活用してきた。一方のライオンは使用済みの歯ブラシをプランターや定規などのプラスチック製品へ循環させた実績がある。異なる分野でそれぞれが培ったリサイクルの知見を持ち寄って、より大きな循環の輪を生み出すために今回、集結した。
プラスチック資源循環型社会の実現に向けた3社の取り組みは「くらしのプラでリサイクル!ガンプラプロジェクト」と名付けた。今回のコラボには消費者との距離が近い生活用品と連携する点に大きな意味がある。これまでの単体循環では活動内容を知る機会が得られるのはプラモデル愛好者に限定されてしまう。業種横断型となって取り組み内容や環境配慮型の企業であることを他の層にも知ってもらう機会を得たのが今回の成果だといえる。
プラスチックの再資源化対応では、同じ素材の商品を汚れなく、効率よく回収することがキーポイントになる。この対応が不十分だと、分別や洗浄に莫大な費用と時間がかかり、使える素材はごくわずかしか得られない結果に終わる。企業が取り組むうえで、これが大きな障害になってきた。これはコラボする3社の廃材回収量が、11年の実績を持つ花王は約62トン、ライオンが累計33・5トンなのに対し、BANDAI SPIRITSのランナー回収量は5年で約174トンという差にも表れている。ガンプラリサイクルプロジェクトはプラモデルランナーの汚れにくい面などを生かし、障害を上手く回避できていると分かる。今後もガンプラリサイクルプロジェクトが先頭を走ることで、企業間におけるプラスチック資源循環の輪は、より大きく成長させることができる。
【お知らせ】
2026年10月号の新聞(ホビージャーナル)では、2026年上半期の状況(税関での物品差し止め、貿易、越境ECのトレンド、新作映画の全世界興行収入)、ガンプラリサイクルプロジェクトの新展開、バンダイのガシャポンに新ブランド誕生、米中貿易交渉の内容、企業の動向(日本トイザらス、米国のマテル)、ベトナムで海賊版コンテンツを扱うサイトを摘発、韓国の消費者院がスクイーズなどに瑕疵判断、米国で会話型ロボット玩具へ規制導入について取り上げました。
この中からピックアップしてホームページに掲載したのは、このバンダイナムコグループ4社が取り組んでいる環境活動に関する記事です。今回の新展開は企業間でのコラボ始動でしたが、その資料に3社それぞれの廃プラ回収量が発表されたため、バンダイの循環活動が上手く回っていることが分かります。この実績と協力してくれている消費者の存在を起点として、プラモデル事業者が行う廃プラの再資源化対応がさらに発展することを期待したいです。
