日本キャラクター大賞決定!2022年のグランプリは「ONE PIECE」

キャラクター

 一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会(古川愛一郎理事長)は、昨年6月28日午後1時から、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された第13回ライセンシングジャパン(キャラクターやブランドのライセンシング商談展示会)の会場内で「日本キャラクター大賞」の表彰式を行った。キャラクターなどの商業利用で顕著な年間活躍をした対象をたたえるアワード。2022年のグランプリは「ONE PIECE」が獲得した。2010年と2012年に続くグランプリ受賞で、このアワードにおいて3度目は初。一昨年は劇場映画公開時に施設や商品、飲食店などとのタイアップキャンペーンが大量投入され、国内で歴代6位に入る203憶円(前作は55憶円)、海外でも319憶円(同、約100億円)という高い興行収入実績へつながった。今年はテレビアニメ放送開始から25周年を軸に、活動が行われる。
 キャラクター・ライセンス賞のひとつに選んだのはTVアニメ版の「SPY×FAMILY」。第1期アニメ放送以降、超能力少女の容姿や独特な言葉遣いを真似る若者が続出し、ライセンス展開もこれを軸に行われた。昨年10月から放送の2期目TVアニメと12月公開の劇場映画では海外市場の開拓も期待されている。
 今後の期待株に当たるニューフェイス賞には、昨年3月までTVアニメが放送されていた「ブルーロック」を選出した。日本代表エースストライカー養成施設を舞台にした高校生が主人公のサッカーアニメだが、物語の主軸に一般的な絆やチームワークではなく、個性を置く異色さがある。まだキャンペーン展開の数は少ないものの、スポーツジャンルの異色な存在という立ち位置から、人気プロ選手やスポーツメーカーとの大型内容、女性向けタイアップ商品などが投入されている。
 前年のグランプリ「ちいかわ」はプロダクト・ライセンシー賞(商品とのかけ合わせで成功した事例)とリテイル賞(店舗の商品展開で大きな成果を上げた事例)の2部門に入った。祝辞で登壇した経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課・目黒浩課長補佐は「キャラクターが活躍するとストーリーは格別に面白くなる。この要素が世界からの注目を日本へ集め、独自の文化や日本語を学ぶ意識を生み出ている。キャラクターの魅力をぜひ、経済へ波及させてほしい」と、インバウンド展開や海外進出を積極的に行うよう呼びかけていた。

※ 発行する新聞には、全受賞対象を解説する表を加え、さらに詳しく紹介します。