一般社団法人日本玩具協会(前田道裕会長)と東京玩具人形協同組合(恩田潤一理事長)は、東京・港区の都立産貿センター浜松町館へプレスを招き「クリスマスおもちゃトレンド発表会」を12月3日に行った。クリスマス用おもちゃの人気投票結果と最新トレンドを発表する最大需要期対策イベント。前田会長が「国内の玩具市場規模は2019年より4年連続で増加し、今年1兆円を超えた。この発表会は大盛況で終わった今年の東京おもちゃショーの勢いへ、さらに弾みを付けるためのもの。発表内容をぜひ、広く発信していただきたい」と、呼びかけて発表をはじめた。
クリスマスおもちゃの人気投票は11月1~28日にネット上で、子供や孫へプレゼントしたいクリスマス商品を1点選んでもらう内容で行った。投票対象は今年の日本おもちゃ大賞で優秀賞以上に入った44点の商品(対象商品一覧)。4585人の投票により、その中から、キャラクターとの対話が学びにつながる「ドラえもんAIパソコン」(既発、バンダイ)が1位になった(上位20商品一覧)。知育玩具を対象とするエデュケーショナル部門の受賞商品が3位までを独占し、結果に親心が表れた。大人でも楽しめる玩具で上位に入ったのは、数字順やランダムに光るボタンを間違えずに早押しする電卓型の「ナンスピ」(9位、既発、カワダ)、難易度を調整できるカラーパネルが付いた「ルービックキューブパネルズ」(10位、既発、メガハウス)。保護者が商品を選ぶ場合は、子供が好きなキャラクターと成長に役立つ面が選択要素となっている(選んだ理由のまとめ)。
クリスマスおもちゃ最新トレンドのキーワードとしては「昭和・平成おもちゃの最新版」を挙げた。コマ(ベイブレード)、ヨーヨー(ハイパーヨーヨー)、育成体験(たまごっち)、パズル(ルービックキューブ)などがそれに当たり、子供だけでなく大人も、あるいは一緒に遊べるのが特長。コロナ対策の隔離生活を経て、今年は年齢性別、場所を問わず一緒に遊べるシンプルな内容の玩具に注目が集まると見ている。しかも、ベイブレードは海外での人気も高く、ルービックキューブは種類の多さから日本の商品が海外の消費者に注目されて昨年の出荷量は初回発売時に次ぐ多さになった。これらはクリスマス商戦だけに留まらず、通年の売上げ基礎商品だといえる。
東京玩具人形協同組合・戸所正信副会長は「夏休み時期の売上げも好調だったので、市場規模の伸長は年間売上げの約40%を占めるクリスマス商戦にかかっている。ここ2年間はトレーディングカード・ゲームの強さが目立ったが、今年は定番商品に活発化の兆しがある。家庭内に笑顔をつくるため、長期休暇を楽しむおもちゃの紹介を、ぜひお願いしたい」と、協力を求めていた。
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