新商品の構成は海外需要狙い スマイルフェス2025

イベント

 

 株式会社グッドスマイルカンパニー(岩佐厳太郎社長)が「スマイルフェス」を東京・千代田区のベルサール秋葉原で6月14、15日に開催した。グッドスマイルカンパニーとグループ会社が一般消費へ新商品を紹介するイベント。今回のメインには2006年2月の第1弾商品(ネコアルク換装!謎のジェット飛行)発売から来年で20周年を迎える「ねんどろいど」を選び、その軌跡を振り返る展示を行った。このシリーズとしてラインナップした数は実在の人物などを含めて2700種類以上、累計出荷数が今年の5月7日時点で約2944万9396個に達している。その頭が大きくてパーツ交換によりアクションフィギュアとしても楽しめる全長約10センチの人気シリーズへ今年6月、新たに加えるのは、ねんどろいどラージ。外へ持ち出しての写真撮影で、より映えることを考慮した全長が約20センチのもの。初回は初音ミク、ハイキュー!!の日向翔陽や影山飛雄などをラインナップしている。このイベントを皮切りに周年を盛り上げ、シリーズの需要拡大へつなげる。
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 今年、フィギュアの発売で力を入れるアニメタイトルはブルーアーカイブ。昨年、海外需要も獲得し、商品の動きが予想以上によかったので、今回は注力商品へ位置づけた。会場に専用の集積コーナーを設け、立体化が済んでいない制作進行中のものを含めて大量に投入商品を展示し、内容の紹介に努めていた。

 プラモデルとしては30~50代に人気があるロボットアニメの新商品を複数、揃えた。投入するのは超時空要塞マクロスの「ストライクバトロイドバルキリー」(10月発売予定)、太陽の牙ダグラム「ソルティックH8ラウンドフェイサー コーチマSpl Ver.GT」(11月発売予定)、装甲騎兵ボトムズの「ラビドリードッグ」(10月発売予定)など。現在の購入主軸層向け商品に当たるため、売上げ向上を目指し、内容の訴求に力を入れていた。

 ここ最近のヒット商品としてグッドスマイルカンパニーが挙げたのは、葬送のフリーレンやダンジョン飯という海外でも知名度があるアニメタイトルのフィギュアだった。ブルーアーカイブと同様に、海外需要が取り込めると売上げの上振れへつながるのが理由。この現象を狙い、今年はブルーアーカイブと同じ韓国発祥のスマホゲーム「勝利の女神:NIKKE」のフィギュア化にも力を入れる。会場のワンコーナーを割いて展示したフィギュアの数は13体。その内、発売中は3体のみで、今後、ねんどろいどなど様々なシリーズから新商品を投入する。昨年から投入量を倍増させてタイトルの育成を図り、海外売上高の伸長につなげ、今年は全体売上げの底上げを狙う。

【お知らせ】
 2025年7月号の新聞(ホビージャーナル)では、模倣品に関する情報(輸出入差し止め状況、メーカーの対策、対策サービスを提供している企業の調査報告)、人口統計からの状況分析、国内外で行われたイベントの内容と紹介されていた商品、キャラクタートレンド、キャラクター賞に入賞した対象の内容、団体の動き、SNSアプリの新たな購買サービス、カプセルトイの市場規模、企業(ヤマト、安田倉庫)の動向について取り上げました。今月、その中からピックアップしてホームページへ掲載したのが、この「スマイルフェス」に関する記事です。各メーカーの海外需要獲得に向けた注力度は年々、高まっています。